症例3

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 次に示す心電図は、人間ドック健診で記録された心電図である。自動心電計はこの心電図に対し下記のような診断結果を打ち出した。この診断は妥当であるか?

   1) 冠静脈洞調律
   2) 不完全右脚ブロック
   3) 下壁梗塞
   4) 陰性T波
   5) 心臓長軸周りの時針式回転

 本例の臨床的事項は次の如くである。

 :58歳、男性
 
主訴:身体労作後の心悸亢進
 
病歴:2〜3年前に労作時に胸部絞扼感を生じ、1カ月ほど入院したことがあるが、現在はそのような症状はない。労作時に動悸と多少の息切れを感じるようになり外来を受診した。
 下図の心電図は外来初診時に記録した心電図である。因みに、本例の胸部X線写真では、心陰影の多少の左方への心拡大はあるが、胸郭変形、心臓位置異常、肺気腫などの所見は認めない。

症例3の心電図

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