Brugada症候群(33)
第2次コンセンサス報告

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 Brugada症候群が1992年、Brugadaらにより発表されて以来、心臓に異常がない青壮年男子に好発する原因不明の心臓突然死の原因として極めて重要であることが認識され、その一部に心筋細胞膜Naチャネルのαサブユニットを支配する遺伝子SCN5Aの変異があることが分かり、一群の重要な遺伝性疾患の1つとして廣く注目を集めるようになった。

 欧州心臓学会は、2002年に、本症候群の診断基準についての第一次コンセンサス報告を行ったが、2003年9月に開催された第2回コンセンサスカンファレンスでの討議内容に基づいて1995年に、第二次コンセンサス報告がAntzelevitchらにより発表された(Circulation.2005;111: 659-670)。前回の報告が主としてBrugada症候群の診断に焦点を合わせた報告であったが、今回の第二次報告では、診断基準のみならず、リスク評価、治療法などについても現時点における考え方をまとめて勧告している。


1.Brugada型心電図の診断基準

  第二次コンセンサス報告でも、第一次報告と同様に、Brugada型心電図をType1,2,3の3型に分けた。これらの3型を模型的に下図に示す。これは、Antzelevitchらの報告に基づいて森が作成したものである。

第二次コンセンサス分類によるBrugada型心電図の診断基準(波形)

 上図に示すType1-3を鑑別に必要な心電図所見に基づいて表記したものを下表に示す。



Brugada症候群の第二次コンセンサス分類心電図診断基準(表)

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